※画像協力：NSR250Rの雑話ブログ
2スト（ツースト）というのは
バイクのエンジン構造の一種で
2ストロークエンジンの略語です。
現在ほとんどの
バイクエンジン構造は
4ストロークエンジンとなって
日本のバイクメーカーでは
公道走行不可のバイクを除く
2ストのバイクを販売してません。
この記事では2ストバイクの
メリットやデメリット
中古バイク購入の注意点
現在市場に出回っていて
比較的入手しやすい
おすすめバイクを一覧で
ご紹介したいと思います。
2ストバイクとは？
名前の由来から説明すると
2ストロークエンジンは
2サイクルエンジンとも呼ばれ
エンジンの上下運動を
回転運動として出力するための軸
クランクシャフトを
1回転回すために
ピストンが上昇1回、下降1回の
2行程で完了する構造の
エンジンのことです。
対して、
現在も多くのバイクに
採用されている
4ストロークエンジンは
1回転回すために
ピストンが上昇2回、下降2回の
4行程で完了する構造の
エンジンのことです。
動画を見ればわかると思いますが
4ストエンジンは複雑な構造で
部品点数が多いです。
逆に4ストエンジンに比べて
2ストエンジンは
構成する部品が少なく
小型化、軽量しやすいので
バイクのエンジンに
向いています。
2ストバイクのメリット
先ほども少し触れましたが
2ストエンジン最大のメリットは
軽量、コンパクト、
そして構成部品が少なく
製造コストが安いという点です。
さらにエンジン出力やトルクも
引き出しやすい
というメリットがあり
4ストに比べて
約2倍の排気量程度の
性能が出せると言われています。
そのため
2000年代まで
50cc以下のスクーターは
2ストエンジンがほとんどでした。
2ストバイクのデメリット
軽量コンパクトで
ハイパワー、ハイトルク、
さらに製造コストは安い
と、バイクのエンジンとしては
最高のエンジンと言えそうですが
近年数を減らした理由として
一番大きいのが排気ガスの問題です。
2ストエンジンは
燃料であるガソリンと
潤滑の為のオイルをシリンダー内で
燃焼させるのですが
ガソリンだけの燃焼に比べて
排気ガスに未燃焼ガスが多く
4ストエンジンに比べて
燃焼温度が低く
混合燃料の燃焼効率が悪いことと
排気と掃気が同時に行われることで
COとHCが多く排出され
大気汚染の原因となります。
また燃焼効率が悪いという事は
燃費も良くないという事です。
2ストエンジンのバイクが高騰しているのはなぜ？
メリットがあるものの
デメリットも多い
2ストエンジンのバイクですが
近年中古バイク市場での
相場は上がる一方で、
中には発売当初の
新車価格を越えるものも
少なくありません。
どうしてそこまで
価格が上がるのでしょうか？
独特の排気音・匂い
2ストエンジンバイクの排気音は
4ストエンジンとは全く異なる
甲高い音で、
2000年代までの
バイクレースの最高峰WGP
（ワールドグランプリ）では
2ストエンジンのバイクが
活躍していたこともあり
レース用バイクを思わせる
スポーティなサウンドに
魅了されている人は
少なくありません。
そして、
オイルとガソリンを
一緒に燃焼した排気ガスの匂いも
独特のものであり
一般的には問題視されていますが
この独特の匂いが好きだ
という人もいます。
今後新車が発売される可能性が低い
世界中で年々厳しくなる
排ガス規制の下で
2ストエンジンは
排気ガスの有毒性、
燃費の悪さという
デメリットを改善することは
非常に難しく、
今後ハイブリッドやＥＶといった
クリーンエネルギーの動力を
開発しなくてはいけない
バイクメーカーにとって
2ストを改善している
余裕はないでしょう。
その為、
2ストのバイクに乗りたい
と思う人は現在市場に
残されている中古バイクから
選ぶほか方法がないので
希少価値が高まっています。
公道では乗れなくなる可能性も
これまでご紹介してきた通り
2ストエンジンのデメリットは
有毒性の高い排気ガスと
燃費の悪さです。
東京都での
ディーゼルエンジン規制の
前例もありますから
この先日本で
2ストエンジンのバイクを
乗り続けられる
保証はありません。
なので公道で
2ストバイクに乗れるのは
今のうちなのかもしれない
という可能性もあり
中古バイクの人気に
拍車をかけています。
2ストバイク購入時の注意点
現在2ストバイクを買うとすれば
15年からそれ以上前の
絶版バイクですから
購入は慎重にしたいところです。
タマ数の多い車種の方が維持しやすい
絶版車の購入で
一番問題になるのは
修理や整備の時に
必要な部品が手に入らない
という点です。
新品部品はもちろん
発売当初市場に
あまり数が出回っていない
車種を選んでしまうと
中古部品ですら手に入らないので
修理や整備も
不可能になってしまいます。
基本的に保証はないと考える
少なくとも
15年以上前のバイクという事に加えて
部品の入手が困難ということで
一部専門店を除いて
購入後の保証は受けられないことが
ほとんどです。
また、有償での修理でも
受けることができないという
お店も少なからずありますから
購入時にはしっかり確認しましょう。
おすすめの2ストバイク車種一覧
現在2ストバイクと
一言に言っても
70～80年代前半のバイクは
タマ数が少ない上に
ビンテージバイクとしての
希少価値も加わり、
専門店で大金を出さないと
まともなバイクは
手に入りません。
そこで今のところ
専門店でなくても購入でき、
ある程度整備可能で、
今後価格上昇が予想され
「買うなら今！」という
バイクを中心に
おすすめを紹介します。
ホンダ NSR250R（MC21・MC28）
▲MC28型 NSR250R
▲MC21型 NSR250R
NSR250Rは1987年に発売され
瞬く間に人気となったバイクですが
1987～1989年の間は
毎年モデルチェンジが行われ
部品の互換性も低いです。
しかし、
1990年にフルモデルチェンジして
1993年まではマイナーチェンジに
とどまったMC21型と
基本設計はMC21型のまま
片持ちスイングアームや
外装デザインの他には
大幅な変更がなかった
1994～1996年モデルの
MC28型は共通部品も多く
市場に残っているタマ数も多く
中古部品も入手しやすいので
おすすめできます。
しかしながら近年の
2ストバイク人気によって
特に乾式クラッチを装備した
SE・SPグレードを中心に
中古車価格は高騰しています。
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ヤマハ TZR250（1KT・2XT）
▲1KT型 TZR250
▲2XT型 TZR250
TZR250は1985年に発売され
1988年に2XT型に
マイナーチェンジして
リアタイヤのラジアル化、
タイヤ、リム幅が太くなり
電装系が変更されている他は
ほとんど変わりがありません。
また、後に発売された
TDR250、R1-Zとエンジンの
基本構造が同じであり
共有部品も多いです。
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ヤマハ R1-Z
1980年代に発売されていた
2ストスポーツネイキッド
RZ250、RZ250Rの面影を持つ
R1-Zは中古市場での価格上昇が
今のところ穏やかで
比較的パーツも手に入りやすい
という点で
今が買い時と思われます。
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ホンダ NSR50 / 80
▲NSR50
▲NSR80
NSR50は原付免許で運転できる
マニュアルミッション車（MT車）
であり、加えて2ストエンジン
という事で非常に人気があります。
サーキット走行やレースでも
その需要は高く
現在中古バイク価格は
みるみる上がってきています。
NSR80については
元々販売台数が少なく
NSR50に比べ希少性も
価格に上乗せされています。
改造車や転倒車といった
コンディションの悪い
バイクでも高値となって
きているので
高値で買った後も整備などに
お金がかかるという
覚悟が必要です。
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ホンダ NS-1
▲NS-1 後期型
▲NS-1 前期型
前後17インチホイールを装着した
フルサイズ50ccスポーツ
NS-1はNSR50と
エンジンの基本構造は同じです。
燃料タンクに見えるカバーは
メットイン（収納）スペース
となっており、
燃料タンクはシート下にあります。
そのため重量配分が悪く
NSR50に比べて
サーキット、レースでの
需要が低い為価格は
いまのところ控えめです。
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ヤマハ TZM50R
TZM50Rは
当時ミニバイクレースでは
ワンメイクレースになっていた
12インチホイール装着の50cc
NSR50のライバル車として
1994～97年に発売された
2ストスポーツバイクです。
フレームは1986～88年に
発売されていた
YSR50をベースとし
開発費のほとんどをエンジンに
費やしたというモデルで
走行性能は非常に高いのですが
NSR50と比べると
人気は高くはなく
価格上昇は緩やかです。
出回っているタマ数は少なく
部品供給に
多少の不安がありますが
おすすめの1台です。
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ヤマハ TZR50R
TZR50R（4EU）は
1990～92年に発売されていた
TZR50（3TU型）の
後継モデルで
新型エンジンを搭載して
1993年に発売され、
1995年にモデルチェンジし
新型シリンダーと
ビッグキャブレターを
採用しています。
走行性能は高いのですが
なぜか人気は振るわず
TZM50R同様価格上昇は
緩やかなので今が買い時の
バイクと言えるでしょう。
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ヤマハ RZ50
RZ50は1980年代に
発売されていた
スポーツネイキッドモデルと
同じ名前で
1998年に発売されました。
TZR50やTZM50と
同じエンジンを搭載した
レトロスポーツで
メッシュスポークホイールが
特徴的です。
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ホンダ LiveDio ZX
1994年に発売開始された
LiveDio（ライブディオ）
シリーズの中で
最上級グレードとなる
Live Dio ZXは
フロントディスクブレーキと
LEDが採用された
ハイマウントストップランプ
を組み込んだ
リアスポイラーが特徴で
エンジンのセッティングも
当時の馬力自主規制目いっぱいの
7.2PS / 6500rpmとなっており
当時の若者に大人気の
スクーターでした。
（1999年モデル以降は
排ガス規制の為
6.3PS / 6500rpmにダウン）
1995年のモデルチェンジで
フロントサスペンションは
油圧式サスに変更され
1996年には
それまでスチールだった
前後ホイールが
アルミキャスト製に変更され
ますます人気は上昇しました。
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ヤマハ
JOG ZRエボリューション
スーパーJOG ZR
▲JOG ZRエボリューション
▲スーパーJOG ZR
スーパーJOG ZRは
それまでの
ヤマハのスポーツスクーター
スーパーJOG Zの進化版
1995年に発売され
フロントのブレンボキャリパー
スポーティなデザインの
サイレンサーなどが人気でした。
ホンダのLive Dio ZX同様に
自主規制いっぱいの
7.2pSを発揮する
ハイパワーエンジンでしたが
1999年の排ガス規制対応で
6.8PSに出力を落としています。
その後ベースとなる
JOGシリーズが
モデルチェンジして
2001年には
アルミキャストホイールを
装備したスポーツモデル
JOG ZRエボリューションが
発売されました。
その後4ストになっても
JOG ZRエボリューションの
名前は残りました。
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いかがだったでしょうか？
まだまだ紹介しきれていませんが、
2ストバイクには魅力的な
バイクが多かったですね。
現在中古バイク市場においても
2ストバイクは
非常に人気があり、
今後も価格上昇は
続くとみられます。
もし、あなたが
次のバイクへ乗り換えを
考えているのであれば
今乗っているバイクを
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